【年金積立不足額増加】
2008年8月27日付の情報をお伝えします。上場企業の年金積立不足額増加したそうです。前期に比べ7.3兆円近くとなり、前年比約3.6の増加となったそうです。
昨年は日経平均株価が28%近くも下落した為、年金資産運用にあてている国内株式運用が振るわなかった事が、積立金不足額の増加に繋がっていると考えられます。
企業は積立ての不足を一定期間で償却し、損益計算書に計上する必要があるため、将来的に業績への負担が膨らむ可能性があると見ています。(日経新聞より)
【株式運用の不振が原因か?】
三月決算期の上場企業約1800社を対象としたデータでは、積立て不足企業は前期より55%近くも増え、全体では約7割の企業が積み立て不足となっているそうです。
企業年金の積立て不足は2003年の約23兆円をピークに徐々に解消されてきていましたが、5年ぶりに不足額が増加してしまいました。
積み立て不足の計算方法は単純で、企業が退職金や年金を払う為に現時点で必要な債務に比べ、実際に積立てている資産や引当金が足りない場合をいいます。
【確定拠出年金への移行】
このように企業年金の積立て不足は、一旦解消されてきたかと思いきや、やはり増加するという繰り返しとなっています。そのため、年金の積立て問題を解消するために、確定拠出年金(日本版401k)への移行への見直しをする機会だという声も少なくありません。
確定拠出年金(日本版401k)の非課税限度額を引き上げるなどの処置をすれば、企業側の負担も減る為、運用リスクも下がることが見込まれます。そろそろ日本の各企業も変換の時期に差し掛かってきたのかもしれません。